最終回 親子の愛と男女の愛（不倫）、どちらが重いか？
ドラマ「知らなくていいコト」最終回見ました。※ネタバレ注意
吉高由里子さんが出ているから、面白いに違いないと思って見ていたのに、１話では目立たなかった元カレ役の尾高さん（柄本佑さん）のカッコ良さにはまりました。
それもそのはず、脚本家の大石静さんは、「ラブストーリーの名手」と呼ばれているらしいのです。
確かに、女子が「キュン死」しそうな場面が多かったです。
柄本佑さんや大石静さんの作品をもっと見てみたくなりました。
この柄本佑さん、柄本明さんの息子さんらしいです。
さすが、俳優の息子！2枚目の演技も3枚目の演技も出来るのですね。
このドラマを見て思ったのは、人はやっぱり、無意識に一番大切な人を選んでいるんじゃないかということ。
不倫をしていた父親（小林薫さん演じる乃十阿徹）も人を殺してしまった息子をかばって、刑務所に入ってしまうし、同じく不倫をしていた尾高もシングルファーザーとなってしまえば、真壁ケイト（吉高さん）と復縁する気になれない…。
子供のことを思って、尾高との別れを決意するケイトは、結局のところ、尾高のことをそれほど愛していなかったのではないかと思います。
だって、一度は振った男ですからね。
恋愛はタイミング次第で変化し放題、父親の愛は深く、不変であるということでしょうか？
ケイトと尾高さん、ハッピーエンドで終わってほしかったですが、やっぱり、子供や奥さんのことを考えると100％幸せな終わり方はないですよね。
子供を不幸にして、幸せになる二人なんて、ウソくさいです。
そういう意味では、子供を大事に育てている尾高さんで終わらせてくれて、良かったです。
現実なら、奥さんが子供を引き取るのが普通でしょうから。
職業に貴賎なし、週刊誌の仕事も人の役に立っている！
それから、このドラマは、週刊誌の意義やその仕事をする記者の気持ちを考えさせてくれます。
「職業に貴賎なし」という言葉はありますが、私は、このドラマを見るまで、週刊誌の仕事は、どうしても下に見ていました。
人の秘密を暴く仕事をしていて、自分を恥ずかしく思わないのだろうか？と。
芸能人の不倫を取り上げているワイドショーを興味深々で見てしまう自分のことは棚に上げて、そんなことを思っていました。
ですが、週刊誌の記者であっても、人それぞれ。
仕事をする目的は、さまざま。
キレイ事を言っている人でも悪いことをしている人がたくさんいるように、週刊誌の記者でも良心から働いている人もいるのではないか？
そんな風に考えさせてくれます。
不倫を暴かれて、悲しむ人がいるのと同じように、不倫を暴かれたことで、幸せになる人もいるのです。
そんな風に、人間の本音、本質に迫るこのドラマ、すごく面白かったです。