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自動車学校の卒業検定試験前日

あれよあれよという間に、自動車学校の卒業検定試験の前日がやってきました。

 

卒業検定試験は、運転のテストのみで、これに合格すれば、自動車学校を卒業し、別の試験場で、日を改めて学科のテストを受けられます。

 

卒業検定試験の日程が決まった2、3日前は、胃が痛くなりました。

 

なにせ、縦列駐車と方向変換が全然できていなかったからです。

 

先生に

 

「時間があったら、縦列と方向変換の練習しましょう。」

 

と言われた日に、私は、自主経路で道を間違えてしまい、時間がなくなってしまったのです。

 

その後の縦列と方向変換の練習も、先生に注意を受けながら、切り返し等をしたのにもかかわらず、縁石にタイヤが当たってしまいました。

 

テストでは、縁石にタイヤが当たると、ソク不合格らしいのです。

 

テストの前日にやった方向変換の幅寄せでは、Y先生に

 

「また同じ間違いをやってる。」

 

と言われ、頭がこんがらがってしまいました。

 

その後の先生の説明も、心ここにあらずで、結局どうすれば幅寄せができるのか理解できませんでした。

 

絶望的状態で、前日を迎えてしまいました。

 

明日のテストは、キャンセルして、自分からもう1時間だけ補習を申し出ようかとも考えたが、いつも厳しいY先生が、特にマイナスのことも言わず、

 

「明日、絶対合格して!」

 

と力強くおっしゃってくれたので、一か八かそのままテストを受けることにしました。

 

1発合格は、ほぼあきらめましたが、最低限今できることをやることにしました。

 

子供の保育所へ自転車で迎えに行った帰り、子供が公園に行きたいと言うので、ハッとひらめきました。

 

「自転車で、幅よせの練習をしよう!」

 

自転車で、車の運転の練習なんて…、とあなどるなかれ。

 

前輪をハンドルで操作し、後輪は後からついてくる、後輪自体は左右に動いていないという構造は同じなのです。

 

私が、今日失敗した幅寄せの通りにやると、なるほど全然ダメ。

 

特に頭で考えず、行きたい所を見ながらハンドル操作をすると、

きれいに幅寄せできました。

 

言葉で書くと、どちらも

 

「ハンドルを右にいっぱいまわす。

前進できる距離の3分の1から2分の1くらい進んだらハンドルを左にいっぱいまわす。

車体を真っ直ぐにする。」

 

なのだが、どのタイミングでハンドルを切るかが微妙に違うのです。

 

言葉で説明するのは難しいが、最初にハンドルを右にいっぱいまわした後は、多めに進み、その後左にいっぱい回した後は、少なめに進むとうまくいくような気がします。

 

自動車学校の方向変換する場所のように、公園にラインをひいてやってみたが、完璧にできました。

 

縦列駐車も、先生の言う通りに後ろタイヤを基点としたハンドルを切るポイントでハンドルを切ってみると、狭いスペースに自転車がすっぽり入りました。

 

バックしながら曲がるということは、後ろタイヤを曲げなければいけないのだが、後ろタイヤ自体は左右に動かないので、前タイヤを少し早めに切ってあげると、少し遅れて後ろタイヤがついて来るのです。

 

問題は、自転車は後ろタイヤが見えるが車は、見えないという点だけ。

 

顔見知りのおばあちゃんが、私の自転車練習を見て不思議そうな顔をしたので、ちょっと恥ずかしかったが、

 

「明日、車の運転のテストがある。」

 

と、説明し練習を続けました。

 

もしかしたら意味のない練習かもしれないけど、何かしないと、いてもたってもいられないのです。

 

仮免許のテスト前にやったコロコロ椅子の練習だって、後から思うとすごく役に立っていたことに気づきました。

 

仮免許を取った後は、気がゆるんで、コロコロ椅子練習等全然しなくなったのですが、しばらくして運転の教習の時に、ドアをロックし忘れたりルームミラーを自分から見える位置にし忘れるミスがよくありました。

 

仮免許テスト前のコロコロ椅子練習では、車に乗る前から、車にエンジンをかける動作だけは、エアギターならぬエアカー状態で、繰り返し練習していましたから、自然と手が動く状態になっていたのです。

 

コロコロ椅子練習をしなかったら、テストで緊張して簡単なミスをしていたかもしれません。

 

そんな、過去のこともあったので、自分の気の済むまで練習しました。

 

しかし、やっぱり幅寄せが車でできるかすごく不安。

 

「(幅寄せが必要になるかもしれない)方向変換がテストに出ませんように!」

 

2009.10.18 旧ホワイトミントより

 

 

#自動車免許取得の体験談