息子が、生後2ケ月の頃でした。
おへそが急に膨らんできたのです。
たこ焼きのようにパンパンに「おへそ」が膨らみ、薄いおへその皮膚からは、今にも腸が出てきそう!
夜7時でしたので、夜間の病院へ急いでいきました。
「おへそが炎症を起こして、破裂しそうなんですけど大丈夫でしようか?」
と、私が先生に聞くと
「あ、大丈夫です。破裂はしません。」
とのこと。
赤ちゃんは、腸壁が完全に塞がれてないために、泣いてお腹に力が入ったときなどに、おへそから腸が出てくることがあるらしいのです。
これを「サイヘルニア(デベソ)」といい、自然に治るとも言われました。
ホッと胸をなでおろしましたが、まだ心配で、
「赤いのが気になるのですが・・・?」
と、言うと炎症を抑える塗り薬を出してくれました。
それから1ケ月間、おへそを消毒したり、塗り薬を塗ったりしたのですが、おへそは大きくなるばかり。
なんと、その大きさは直径4,5センチ程。
自然に治ると言われても、見た目がすごいので、ずっと不安です。
大きいおへそがオムツの端の位置になるので、オムツに隙間ができ、ゆるゆるウンチはもれやすいし。
検診の時に、
「このおへそは、さすがに大きすぎて見たことがない。」
と先生に言われ、小児外科に診てもらうことに。
小児外科の先生からは、綿球でおへそを押さえてテープで固定するやり方を教えてもらいました。
自然に治るのを待つより、何かしていた方が気が楽ではありますが、綿球でへそを押さえる時に、赤ちゃんが目が覚めている状態だと、こわがって大泣きされてしまします。
1才くらいになっても治らない場合は、手術することになってしまいます。
この手術は、技術的には簡単な手術だそうですが、全身麻酔でするそうで、医療ミスが起こらないとも限りません。
サイヘルニアは、未熟児に多い症状のようで、早産になってしまった自分の責任のように感じて涙が出ることもありました。
綿球での固定の仕方も、何度かやるうちに慣れ、寝ている時に2人がかりでやれば赤ちゃんを泣かせることなくできるようになりました。
しかし、今度はお腹の半周くらいにわたる、テープでのかぶれが赤くなって、とても痛そう。
テープが痛いかどうか確かめるために、実母と私で自分達のお腹にテープを貼ることに。
赤ちゃんは言葉がしゃべれないから、泣いていてもなぜ泣いているのかわからないことが多いのです。
泣いている理由がテープだったら、別の方法を考えなければいけません。
今から思うと、産後のたるんだお腹にテープを貼っている様子は笑ってしまいますが、当時はいたって真面目!
「いいことを思いついた!」
という気持ちでした。
実際、テープを自分で貼ってみたら、意外とかゆくも痛くもなく安心しました。
この、テープで固定する治療を続けて1ケ月たった頃、(生後4ケ月)、おへそは小さくなり始め、生後5ケ月の頃には、おへその出っ張りはほとんどなくなりました。
へこみのある、かっこいい「おへそ」ではないけれど、手術はしなくてもいい状態になりました。
ひと安心です。
「サイヘルニア」は、ほとんどの赤ちゃんが治るらしいのですが、治るまではオムツの度に、気になって仕方がないもの。
最近では、早産などで低体重児が増えているそうで、きっと「サイヘルニア」で悩んでいる方も増えていると思います。
そんな、ママやパパへ
「大丈夫!治ったよ~。」
2007.03.20 旧ホワイトミントより